セルフメディケーション税制と医療費控除の違いや確定申告方法

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医療費控除の対象・対象外

今年の確定申告は3月15日(木)までに申告が必要ですが、平成29年分以降の所得税について、医療費控除の適用を受けるための手続きが改正されました。

ひとつは、医療費の領収書の提出が不要になり、明細書の作成&提出が必要になったこと。
そしてもうひとつは、セルフメディケーション税制が追加されたことです。

医療費控除を受ける場合は、今まで通り「医療費控除」を選ぶか「セルフメディケーション税制」を選ぶかの2つの選択肢よりどちらかを選ぶことが可能になりました。

ちなみに両方の適用はできません。

ここではセルフメディケーション税制と、従来通りの医療費控除の違いや確定申告方法について紹介します。

【国税庁】重要直知らせ「医療費控除が変わります」
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tokushu/info-iryouhikoujo.htm

そもそも医療費控除とは?

医療費控除

まずはセルフメディケーション税制を見てみる前に、従来の医療費控除の適用を受けるための内容を確認してみましょう。

対象となる人

・本人
・本人または生計を一にする配偶者や親族
生計を一にしていれば、合算して医療費控除の適用が受けられます。

対象となる条件

・1/1~12/31までに支払った医療費が10万円以上の場合
10万円を越した部分が医療費控除の対象となります。

その他の条件

・医療費控除の金額は、最高200万円まで
・保険金などで補填された金額は、支払った該当の金額より差し引きが必要

計算式

・(実際に支払った医療費合計 - 補填された額) - 10万円 = 医療費控除の対象額

※その年の総所得金額等が200万円未満の人は下記になります。

・(実際に支払った医療費合計 - 補填された額) - 総所得の5% = 医療費控除の対象額

具体的な計算式などは下記のページで紹介しています。
https://offerme.biz/iryouhikoujo/

セルフメディケーション税制とは?

セルフメディケーション税制

対するセルフメディケーション税制(医療費控除の特例)は、医療費に10万円も使っていない!という場合でも申請できるかもしれない控除になります。

かも…というのはやはり条件が設けられているからです。

対象となる人

・医療費控除と同様に、本人または生計を一にする配偶者や親族

対象となる条件

・健康の保持増進及び疾病の予防として「一定の取組み」を行っている人
・1/1~12/31までに「対象の医薬品」を12,000円以上購入した場合

その他の条件

最高8万8000円までが医療費控除の特例の対象

ここまでで気になるのが、「一定の取り組み」と「対象の医薬品」になります。

一定の取り組みとは?

一定の取組み

平成29年度に下記の取り組みを行っている人で、対象の医薬品を12,000円以上購入していればセルフメディケーション税制の対象になります。

1)健康保険組合等が実施する、人間ドックや各種健(検)診等を行っている人
2)市町村が行っている健康増進事業の健康診査や検診を受けている人
・がん検診
・歯周疾患検診
・骨粗鬆症検診
・肝炎ウイルス検診 など
3)定期接種やインフルエンザワクチンの予防接種を受けている人
4)勤務先で実施する定期健康診断や事業主検診を受けている人
5)メタボ検診(特定健康診査)や特定保健指導を受けている人

セルフメディケーション税制の適用を受ける年に上記いずれかの取り組みを行っている必要があります。

ちなみに、人間ドックを受けた費用や予防接種を受けた費用など、健康診査等にかかった費用は医療費控除の対象になりません。

また、一定の取り組みは確定申告をする本人が行っている必要があります。

対象の医薬品とは?

市販の薬

対象の医薬品は下記になります。

・医師によって処方される医薬品(医療用医薬品)
・薬局やドラッグストアで購入できる医薬品に転用された医薬品(スイッチOTC医薬品)

病院などで処方された薬に加え、市販で購入できる薬も対象になるので一家で12,000円以上医薬品を購入しているというご家庭も多いのではないでしょうか?

例えば、

・アレグラFXやクラリチンEXなどの花粉症の薬
・エスタックイブやパブロンなどの風邪薬
・バファリンやロキソニンなどの痛み止め

他にも、水虫薬やせき止め、鼻炎薬や軟膏など約1,500品目が対象となり普段購入している薬の多くが対象となっています。

また、スイッチOTC医薬品の一部には、商品の箱やパッケージに「セルフメディケーション税控除対象」のマークが入っています。

対象の医薬品の詳細は厚生労働省のページより確認が出来ますので、申請前にチェックをしてください。

【厚生労働省】セルフメディケーション税制について
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000124853.html

セルフメディケーション税制を受けるためには?

セルフメディケーション税制

自分が対象になるか?を確認したら次は手続きになります。

まずは手続きに必要になる下記を用意してください。

1)対象商品を購入したレシートや領収書
2)取組みを行ったことを明らかにする書類(領収書や結果通知表)

まず、1)の領収書を元に「セルフメディケーション税制の明細書」を作成します。

セルフメディケーション税制の明細書とは?

セルフメディケーション税制の手続き

医療費控除の申請をする際、領収書の添付や提出が不要になった代わりに領収書を元に自分で作成した明細書を提出する必要があります。

ちなみに領収書は捨てずに5年間保存をし、提出を求められた時にすみやかに提出する必要があります。

領収書の添付が不要だからといって、うその金額や内容で申告してもバレてしまいますので正しい金額や内容で申告するようにしましょう。

明細書の書き方

1)取組内容にチェックをする(健康診査、予防接種、定期健康診断、特定健康診査、がん検診、その他は記入)

2)発行社名を記入(保険者、勤務先、市区町村、医療機関名など)

3)領収書を元に、購入した医薬品の内容を記入

・薬局などの支払い先の名称
・医薬品の名称
・支払った金額
・上記の内、生命保険や社会保険などで補填される金額

4)合計を出し、控除額の計算結果を記入(最高8万8千円、赤字のときは0円)

以上でセルフメディケーション税制の明細書の作成が完了です。

明細書のダウンロードや確認はこちら
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/yoshiki02/pdf/ref2.pdf

取組みを行ったことを明らかにする書類とは?

明細書を作成したら、取組みを行ったことを明らかにする書類と一緒に提出が必要になります。

書類は、検診や予防接種等を受けた結果の「領収書」または「結果通知表」が当たります。

書類に下記の記載があることが必要です。

・氏名
・一定の取組を行った年
・保険者、事業者もしくは市町村の名称または、医療機関の名称もしくは医師の氏名

いずれかの記載が無い場合は、別途で証明書の発行を自分で依頼して用意する必要があります。

また、領収書を提出する場合は「原本」が必要で、結果通知表の場合は「写し」でも可能になります。検診結果部分は不要なので黒塗りや切り取りを行って提出します。

セルフメディケーション税制に関するQ&Aがありましたので参考にしてください
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000176205.pdf

確定申告の手続きをするなら「確定申告等作成コーナー」が便利!

確定申告方法、やり方

以上でセルフメディケーション税制の申告手続きについては終了ですが、実際に確定申告をする際に所得などを記載した「確定申告書A」の書類も一緒に提出が必要です。

※事業主の人は確定申告書B

そして、確定申告書Aの作成には下記が必要になります。

・平成29年分の源泉徴収票
・マイナンバーカードや通知カードなど個人番号が記載されている書類
・その個人番号が本人だと確認できる書類(運転免許証など)の写しを提出

用紙をダウンロードして手書きで記入するのもいいですが、手書きよりも簡単に申告できる方法が国税庁の確定申告等作成コーナーから申告する方法です。

画面に表示される内容に従って入力するだけで、セルフメディケーション税制の明細書も一緒に作成が出来るのでとても楽チンです。

確定申告等作成コーナーで申告書を作成する手順

作成開始

1)確定申告等作成コーナーを開き、作成開始をクリック

2)書面提出(印刷して郵送等で提出)をクリック

3)全てのチェックを確認し、チェックして次へ

4)所得税の確定申告書作成コーナーをクリック

5)当てはまる所得内容をクリック

※給与・年金の方は青い枠内の作成開始をクリック

6)用意するものを確認し、次へ

7)確定申告書を印刷して税務署へ提出にチェック、生年月日を入れ次へ

8)所得の種類を選び、次へ

9)所得の内容をチェックし、次へ

10)医療費控除にチェックを入れ、次へ

11)源泉徴収票を元に所得の入力をする(3/3)

12)内容を確認し次へ、訂正がなければ次へ

13)医療費控除の隣の「入力する」ボタンを押す

14)セルフメディケーション税制を適用するを選んでクリック

15)取組み内容を選んでチェック、証明書発行者の名称を入力し次へ

16)入力方法を選んで(ここでは、医薬品の領収書から入力する)次へ

17)領収書を元に下記内容を入力

・薬局などの支払先の名称
・医薬品の名称(入力するとプルダウンでリストが表示される)
・A 支払った医薬品の購入金額
・B Aのうち生命保険や社会保険などで補填される金額(あれば)

18)医療費控除額の計算結果が表示され、確認し次へ

19)表示内容を確認し、訂正がなければ次へ

20)還付される金額が表示され、確認し次へ

21)住民税等に関する事項を確認、チェックし次へ

22)住所・氏名等の入力(3/3)

・氏名や連絡先
・納税地や住所、提出先税務署
還付金の受け取り方法(ゆうちょ銀行、ゆうちょ銀行以外、窓口受け取り)

23)マイナンバーの入力をし、次へ

24)作成書類の保存・印刷をする

※プリンターがナー場合は、コンビニのネットプリントにて印刷可能

25)所轄の税務署へ郵送または、持って行き提出

以上で手続きが完了です。

還付金は申請後、修正などの問題が無ければ1ヵ月から1ヵ月半ほどで受け取りが可能です。

所轄の税務署は下記の国税庁のページから検索が可能です。

【国税庁】国税局・税務署を調べる
https://www.nta.go.jp/soshiki/kokuzeikyoku/chizu/chizu.htm

【国税庁】確定申告書等作成コーナーを早速利用するならこちら
https://www.keisan.nta.go.jp/h29/ta_top.htm#bsctrl

個人事業主の確定申告なら会計ソフトが便利!

個人事業主やフリーランスの人が確定申告をする際、全て自分で申告書類の作成をするのはとても大変です。

そこで、会計ソフトを使うことで簿記や会計の知識がなくても複式簿記の作成が簡単にでき青色申告や白色申告の書類も簡単に作成可能です。

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まとめ

医療費控除の内容が改正され戸惑った人もいるのではないでしょうか?

変更点をまとめると、

・領収書の提出が不要、代わりに明細書を作成して提出
・領収書は5年間保存する
・従来の医療費控除か、セルフメディケーション税制どちらか選択できる
・2つは併用できない

という内容です。

また、内容の違いとしては

・医療費控除は、その年に10万円以上医療費を使った人
・医療費控除は、最高200万円まで控除
・セルフメディケーション税制は、その年に12,000円以上医薬品を購入した人
※対象の医薬品あり(スティッチOTC医薬品)
※本人が一定の取組を行っている必要がある
・セルフメディケーション税制は、最高8万8千円まで控除

となります。

ちなみにどちらも、生計を一にする家族や親族に対して使った分と合算ができます。

また、共働きで扶養控除に入っていない場合は夫が医療費控除の申請をして、妻がセルフメディケーション税制の申請をするといったことも可能です。

少しでも所得控除を行い税金を安くしたい場合は、積極的にセルフメディケーション控除の申請をしていきましょう。

もし、対象医薬品を購入した領収書やレシートを捨ててしまった場合は、今年からしっかり取って置くまたは、再発行をしてもらうなど対策が必要です。

【国税庁】医療費控除の変更内容の詳細はこちら
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tokushu/info-iryouhikoujo.htm

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